展示会出展レポート:PlasmaEurasia2015 - プラズマでパーフェクトなプリント品質

2015年12月3日から第25回イスタンブール国際プラスチック産業展PlastEurasiaが開催され、55カ国から1300社を超える出展がありました。トルコ・北アフリカ・中央アジアで最大級であり最も重要なこの見本市で、プラズマトリート社は今回、プラズマライブアクションとして印刷が困難なプラスチックへの完璧なプリント密着を実演しました。

PP表面への印刷インクの完璧な密着と鮮やかな発色を可能にしたのは、RD2005ノズルを搭載したOpenair®プラズマ処理装置と右側のTampoprint社のコンパクトプリンターです。

非極性のプラスチックへの安定したプリント密着は、まず材料表面のファイン洗浄と表面エネルギーがインクなど液状コーティング剤の表面張力より大きいことが前提となります。この2つの条件を満たすために様々な前処理工程が行われていますが、溶剤などの化学薬品が用いられることが多々あります。

今回のPlastEurasia2015では、Hakan Sağkal(プラズマトリート・トルコ・中東アジア地域支社CEO)氏とスタッフは、どうすれば溶剤を使わず、非常に簡単で確実に処理できるかをポリプロピレンへの印刷を使ってデモンストレーションを行いました。目的は、Openair®プラズマ装置を使った処理により、プラスチックの表面エネルギーを72mN/mまで引き上げることと均一の濡れ性を表面に広げることです。表面全体に濡れ性が広がることで、印刷インクの高いそして長期間に及ぶ密着性を確実にします。

Next Generation:新しく開発されたダブルローテーションシステムRD2005は最大50㎜幅まで処理できます。(Foto: Plasmatreat)

ライブアクションの目玉は新しいプラズマユニットRD2005です。このダブルローテーションシステムは対角線上に配置された2本のストレートノズルが円を描いて回転し、プラズマは回転軸に平行してノズルヘッドから照射されます。新しいポテンシャルフリー「Next Generation」システムは、処理幅最大50㎜を毎分35mの速度で処理できます。このシステムは特に処理能力が高く、均一な処理が求められる用途に最適です。

会場ではこのダブルノズルは小さなPT60処理テーブルに取り付けられ、プラズマ照射とオートで連動するように設定しました。ブース来訪者には、PP基材へのマイクロファイン洗浄と活性化にわずか数秒しか必要ないことをご覧いただきました。プラズマ処理のすぐ後に他の加工も可能です。ここでは、長年の協力会社であるTampoprint社から提供されたコンパクトなタンポ印刷機を使い印刷を施しました。

プラズマトリート・トルコ支社のスタッフも大喜び:Bayram Çırçır、 Mustafa Ayhan、 Nilgun Alioğlu、Hakan Sağkal、 Metin Aktuğ (左から)

来訪者を驚かせたのは粘着テープによるテスト結果の比較です。プラズマ処理をしていない表面の印刷インク上に粘着テープを貼って剥がすとすぐにとれてしまいましたが、活性化した箇所のインクはしっかりと密着していました。それだけではありません。プラズマ処理を施した表面への印刷は明らかに発色が良く鮮やかでした。

大気圧プラズマによる非極性のプラスチックへの前処理の高い効果を、ここでは印刷工程という例を用いてご覧いただきましたが、そのほかにも接着やコーティングプロセスにも同様に活用することができます。
「今年のブース来訪者の多くが、自動車、白物家電、パッケージング業界からで、120以上もの案件をいただくことができ、今回の出展は大成功だったと思っています。」
と、Hakan Sagkal氏は喜びをもって出展を振り返りました。

お問合せ

皆様からのご連絡をお待ちしております。

ご質問やご相談がございましたら、ぜひご連絡ください。世界中のプラズマトリート専門家とともにソリューションをご提供致します。 お問合せ方法は担当者へご連絡、もしくはお問合せフォームをご利用ください。