日本:オートモーティブワールド/クルマの軽量化技術展2017に出展、盛況を博す

自動車製造の軽量化に特化した第9回オートモーティブワールド/第7回クルマの軽量化技術展が国際展示場・東京ビッグサイトで開催されました。900社が出展、わずか3日間で35,000人が来場し、盛況のうちに1月20日、閉幕しました。日本プラズマトリート社も出展し、大きな成果をあげました。

日本プラズマトリート社のブースチーム:左から村山実沙子、田中雄二、丹羽秀人、水野航、青木丈治の各氏。

自動車製造における軽量素材の役割はますます重要度を増しています。軽量素材によって安全性と快適性を損なわずに重量を軽減し、燃料消費量を削減できます。現在の車両製造では、機械的接続技術や溶接の需要は減少し、これに替わって接着が多用されるようになっています。しかし、軽量素材の接着では、たとえ産業用の高性能接着剤を用いたとしても、十分な接着力の実現には表面の前処理が必要になるケースが多いのです。日本プラズマトリート株式会社は今年、まさにこのテーマを掲げて見本市に出展しました。

プラズマライブショー

ブースを訪れた人々は、プラズマ前処理プロセスを生で体験しました。これはスリリングな体験であると同時に、持続効果に優れた方法を実感できる貴重な機会でもありました。プラズマトリート社が世界各地の見本市で実践している「プラズマライブショー」での実演が、日本でも注目を集めました。

日本プラズマトリート社の丹羽秀人副社長は今回の出展を次のように総括しています。「この実演では、次の二点が重要でした。すなわち、プラズマ処理した表面の最適な湿潤性と、接着特性の向上の証明です。」

来訪者は8つの異なる素材、ステンレススチール、チタン、ポリプロピレン、アルミニウム、ガラス、ポリカーボネート、ポリアミド、シリコンゴムから自由に選んでテストを行えます。いずれのサンプルでも、まず半分をプラズマで活性化し、続いて全面に水を噴霧します。非処理の片側には水滴が残り、処理した片側には均質な水膜の形成が明瞭に確認されます。これは湿潤性が行き渡ったことを証明しています。

表面湿潤性の証明:プラズマ処理したサンプルに水を噴霧。
未処理の表面(右)と比べて、プラズマ処理した側(左)は濡れ方が均質であることがはっきりと見て取れます。

ショーの第2部では、エポキシ系接着剤で接着したテストピースを比較しました。一方には接着前にプラズマ処理を行い、他方には処理を行いませんでした。来訪者は引張力を自身で測定でき、ここでも結果は歴然でした。プラズマ処理したサンプルは、処理しなかったサンプルより大幅に高い引張強度を示したのです。

テストの一例をあげると、未処理のポリプロピレン(PP)サンプルの接着力が141.8ニュートンで失われたのに対し、プラズマ処理したPPサンプルは502.9ニュートンの引張力にも耐えることができました。プラズマ処理したポリプロピレンの接着力はきわめて強力で、接着したサンプルを機械で引っ張った際、接着部分が剥がれる前に、サンプルの固定穴が縦方向に伸びてしまうほどでした。(写真参照)

引張力テスト:未処理のポリプロピレン(PP)サンプルの接着力が141.8ニュートンで失われたのに対し(左図)、プラズマ処理したPPサンプルは502.9ニュートンの引張力にも耐えることができました(右図)。

見本市を振り返って

丹羽副社長は、見本市を満足げに振り返り、次のように述べています。「自動車産業では溶剤系のクリーナーやプライマーに替わり、大気圧プラズマ技術のような持続可能な前処理方法に対するメリットが、ますます強く認識されるようになってきました。当社の出展が大きな関心を集め、ブース来訪者が前年を50パーセントも上回ったことを、大変嬉しく思っています」。

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