スイスにあるグリーサーAG社は、ヨーロッパ有数の日除けシステムの供給者、製造者の1つです。スラット式ブラインドやシャッターの製造に必要なアルミニウム製のコイルは、コイルコーティング手法を用いて工場内で塗装されています。2007年、グリーサー社は、Openair-Plasma®を適用し、環境に配慮した、アルミニウムコイルの前処理方法を導入した世界初の会社となりました。
グリーサー社では、アルミニウム業界で従来から用いられてきた洗浄作業における環境汚染源の化学薬品処理に替わり、プラズマ技術を完全導入しました。その結果、化学薬品処理に比べ、親水性が顕著に向上しました。後者のケースでは、薬品との接触角度は約48°~52°です。一方、Openair-Plasma®処理後の接触角度は、わずか18°~28°です。グリーサー社では、コンピュータ制御で制御されたわずか2m x 1.50mの大きさの設備が、長さ60mの洗浄ラインにとって代わりました。工場でのコイルの汚れ程度により、大量の化学薬品と流出水を回避できます。洗浄前プロセスで廃棄物が出ないため、定例的な排水処理での中和が不要となり、部品コーティング工場だけでも、年間20トンのフィルターケーキ(特別廃棄を要する)の差が出ます。従業員も環境に配慮した作業条件を高評価しています。以前、化学薬品による前処理は、作業場で有害な蒸気を発生させ、高温にも繋がっていました。Openair-Plasma®の適用のおかげで、コイルコーティングは、今では以前の4倍の速度で行われています。さらに、生産量も倍増しました。
アルミニウムコイルの表面前処理の環境に配慮した新方法を開発したことにより、プラズマトリート社は米国でFTMイノベーション・アワード 2007(FTM INNOVATION AWARD 2007)を受賞しました。1年後、プラズマトリート社とグリーサー社は合同でヨーロッパ・アルミニウム・アワード2008にノミネートされました。
Griesser AG
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